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風の邦・星の渚 レーズスフェント興亡記 [SF]

風の邦・星の渚 レーズスフェント興亡記のレビューです。

風の邦・星の渚 レーズスフェント興亡記
角川春樹事務所(ハードカバー) 著:小川一水 装画:村田蓮爾

「導きの星」や「老ヴォールの惑星」、「時砂の王」の小川一水先生の初
ハードカバー作品です。

ハードカバーでも小川節全開で、非常に面白かったです。一気に読みきっ
てしまいました。

物語は、近世のドイツ諸侯時代(神聖ローマ帝国末期)の北辺にあるレー
ズスフェントという町にまつわる騎士の話ですが、これがまた小川節全開。
しょっぱなから宇宙を延々と旅する生命体と、あの人物との邂逅。自分の
上に訪れる人間を観察する「それ」。数千年の時を経て、それを守護とし
て、初めてそれの望んだ「町」を作る事を約束する騎士。もちろん中世近
世を背景に、盗賊、カトリックキリスト教や、異端、悪魔払い。封建制度。
そして、戦争(イギリスとフランスの百年戦争)と黒死病の影。

だんだん大きくなる町。それを狙う人々。騎士と家族と、「それ」を中心
として物語は進みます。

途中でまた小川先生の「ハッピーエンドになってくれない展開」か?と思
いましたが、ラストは思いがけず泣いてしまいました(喜哀楽の3つが入
り混じって)。

前作のポプラ社の「妙なる技の乙女たち」のような明るい感じのがんばる
乙女物もいいけど、やっぱ小川先生はコッチ系がいいかな。

次回作も大期待です。でも、そろそろまたスペオペ系お願いします。


風の邦、星の渚―レーズスフェント興亡記

風の邦、星の渚―レーズスフェント興亡記

  • 作者: 小川 一水
  • 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
  • 発売日: 2008/10
  • メディア: 単行本


エルメントルーデ姫が、今回、一番の小川節の被害者かな。
なんでああいう運命を(泣)
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